[4]ドラッカーの仕事術「3本の矢」→「教える」ことができない


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      ▼[4]ドラッカーの仕事術「3本の矢」
        →「教える」ことができない

    

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こんにちは、「1枚の学校」の高橋政史です。

ドラッカーの仕事術「3本の矢」

知識労働者の3つの特徴、

 1.「目的」にフォーカスする。
 2.「自由」であること。
 3.「教える」ことができない。

今日は、

 3.「教える」ことができない。

をお届けします。

※ここまで3回のメルマガ
の全文はこちらでご覧いただけます。
まだのお読みになられていない方、
前回の内容を復習したい方はぜひご一読ください。

[1]ドラッカーの仕事術「3本の矢」
   →ドラッカーと「格差社会」】

http://blog.creative-management.jp/?p=20

[2]ドラッカーの仕事術「3本の矢」
   →「目的」にフォーカスする。

http://blog.creative-management.jp/?p=43

[3]ドラッカーの仕事術「3本の矢」
   →「自由」であること

http://blog.creative-management.jp/?p=47

さっそくはじめましょう。

————————-<本文はここから>————————-

◎「職人」と「徒弟」と「知識労働」

「職人」と書いて「プロ」と読む。

私は「職人=プロ」と呼んでいます。

「これから」の仕事を考えるとき、
「職人」の世界で一人前・一流になるために必要だった
「教育」のカタチが重要視されるようになります。

私がそのような考えをもつに至ったキッカケは
戦略系コンサルティング会社での経験です。

「コンサルタントは徒弟だからな」

これは私のコンサルティング会社時代の上司の言葉です。

「徒弟」とは、
その道のプロを師とし、師の技と心を、
自分の体で覚えるまで、繰り返し繰り
返し修練をし、技を自分のものにして
いく学びのスタイルです。

「コンサルタントは徒弟だからな」

あのひと言を耳にしてから10年以上たった今、
その言葉のもつ意味はコンサルタントの現場
だけでなく、あらゆる知的労働の現場で
求められる「たった1つ」のことになりつつ
あります。

「仕事は徒弟だからな」

それは何を意味するのか?

「これまで」の研修やセミナーのような「教える」
学びのスタイルでは、「知識労働者」の成果をあげる
能力を引き出すことはできないということです。

事実、コンサルタントの世界では、
ずっと前から「徒弟」つまり「師について
実践の現場で修練を重ねる」ことでしか、
一流にはなれない。

ということが当たり前でした。

そして、いま、あらゆる知識労働の現場で
求められている教育スタイル、それが「徒弟」
です。

「徒弟」で学ぶ。

それは、かつて「職人の世界」の常識。
そして、これからの「知識労働の世界」の常識です。

◎ドラッカーの「教えられない」理由

「教育こそ、今日、あらゆる投資のうち最も高価な投資だ」

ドラッカーは言います。
なぜか?

それは、先進国においては、これから「知識労働」の生産性のみが、
高い生活水準を可能にしてくれるから。です。

でも、その一方で、

知識労働者が仕事で成果を上げることを

「教えることはできない」

とも、ドラッカーは言います。

そこにある
これからは「教育投資が生命線」。
けれども、「教えられない」という矛盾。

これは何を意味するのか?

「教えられない教育」のスタイル。
それは、

 「教科書」のない世界

です。

ドラッカーは、

「成果をあげることは、修得はできるが、
 教わることはできない。つまるところ、
 成果をあげることは、教科ではなく自己
 修練である」

といいます。

「教科書」で教えてもらう世界から
「自己修練」を通して身につける世界へのシフトする。

これが知識社会における「学び」の姿です。
そして、それはかつての職人の世界の姿と同じ。

知識労働をするために、私たちが身につけて
おくべき「たった1つの習慣」は、

 ★「徒弟」のもとでの「自己修練」

です。

◎なぜマッキンゼーのコンサルタントは年収1億円超なのか?

質の高い「自己修練」を積むために必要な
ことは外資系コンサルティング会社が教えて
くれます。

他の会社の5年分の成長を1年でできるといわれる
外資系コンサルティング会社。

マッキンゼー、ボストン・コンサルティング・グループ、
アクセンチュアをはじめ、外資系コンサルティング会社には
年収1億円超のコンサルタントがいます。

彼らはなぜ1億円を稼げるのか。

理由は1つ。

それは、クライアントにとって価値ある
(億単位のお金を払いたくなる)知的生産が
できるからです。

では、その価値ある知的生産を生む出す
「脳力」を彼らはどうやって身につけているのか。

キーワードは「自己修練」です。

将棋や囲碁、あるいはスポーツのプロの世界のように
師のもと、来る日も来る日も「自己修練」を積んで
いきます。

「教科書」で教えてもらう世界から
「自己修練」を通して身につける世界へのシフトする。

将棋や囲碁、あるいはスポーツ。そして
コンサルタントの世界から私たちの仕事の世界まで。
成果を出すために必要な「自己修練」。

「自己修練」をする上で、押さえておきたい
大事な3つの原則があります。それは、

 「型」「師」「時」

です。

この3原則のことを
私は「知的武装3原則」と呼んでいます。

その中身をみてきましょう。

◎「知的武装3原則」

◆原則1.「型」にはじまり「型」に終わる

マッキンゼーでは、「ピラミッド・ストラクチャー」
と呼ばれる「紙1枚」で論理的に考え、伝える「型」
があります。

マッキンゼーの立役者、大前研一さんから今年マッキンゼー
に入る新人コンサルタントまで、「ピラミッド・ストラクチャー」
という「型」で考え、伝えることを「自己修練」によって身につけ
ます。そして、彼らは生涯にわたってその思考の型で成果を出し
続けていきます。

◆原則2.「師」からフィードバックを受ける

一流のプロは、一流の師から生まれる。
スポーツの世界を見れば一目瞭然。ビジネスの世界でも
同じ。ビジネスの世界でも成果をあげる脳力は、
できる上司や師のフィードバック(赤ペン指導)を
受けることで育まれます。

我流よりも「師」の「成果の出るフォーマット(型)」
を「師」のフィードバックをとおして身につける
ことができるかどうか。が3年後、10年後の差を
生み出します。

◆原則3.「時間」をかける!「3年の法則」

本当の実力は「時間」をかけなければ身につきません。

コンサルタントは3年で1人前といわれます。
その3年で何を身につけるのか。
極論をいえば、それは「たった1つ」です。

その仕事で求められる基礎脳力です。
マッキンゼーでいえば「ピラミッド・ストラクチャー」で
考え、伝え、クライアントに価値あるアウトプットを
提供することができるようになることです。

石の上にも3年。

「自己修練」には3年をかける意思を
もってとりくみたいものです。

意思の上にも3年で、

 「型」「師」「時」

を制する者、知識社会を制する。

あなたに必要な「型」は何ですか?
あなたに必要な「師」は誰ですか?
あなたに必要な「時」はどれくらいですか?

あれもこれもスキルに手を出すのでなく
「たった1つ」のことにフォーカスする。

ドラッカーは、
「一時に1つ」と言いました。

1つにフォーカスし、
3年の歳月をかけて、
一生モノの思考整理力を
身につける。

コンサルタントの世界の常識を
ぜひあなたの「これから」の常識に
されてみるのもいいかもしれません。

以上で、

ドラッカーの仕事術「3本の矢」は
おしまいです(続編がこれから出てくるかも
しれませんが)。

ここまで3日間にわたってお伝えしてきた、

知識社会における
ドラッカーの仕事術「3本の矢」

 1.「目的」にフォーカスする。
 2.「自由」であること。
 3.「教える」ことができない。

それは、

 自分の「目的」にフォーカスし、
 自分が「自由」になるために「覚悟」を決めて
 自分に必要な「型」「師」「時」に集中する。

ということ。

これがこの3日間を通してあなたに
お伝えしたかったことです。 

3日間読んでみて、あなたは
何を感じましたか?

明日からの仕事のヒントしていたけたら
うれしいです。

それでは、次回のメルマガを
楽しみにしておいてくださいね。

高橋政史 の紹介

高橋政史(たかはし・まさふみ) クリエイティブマネジメント株式会社 代表取締役。1967年、群馬県高崎市生まれ。メーカー勤務時代に3tトラック1台分の営業資料を畳4畳半ほどにスリム化。その後、香港のマーケティング 会社のCOO(取締役)を経て、戦略系コンサルティングファームにて経営コンサルタント。現在、戦略立案から会議・報告書・プレゼンまで、すべての仕事をフォーカスする「仕事のGPS」研修を実施。主な導入実績は、IT企業、金融機関、通信会社、商社、外資系金融機関、自動車メーカー、事務機器 メーカー、通販会社、流通企業、精密機器メーカー、医療機関他。 また、【読み・書き・プレゼン「1枚の学校」】を主催。ビジネス・パーソン、経営者、教育関係者、医師、現役官僚、大学教授まで、幅広い層が参加している。 著書 『100のスキルよりたった1つの考え方で仕事が変わる』(最新刊4月15日発売)『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』(11刷5万部突破)『必要な知識を15分でインプットできる速読術』(クロスメディア・パブリッシング)、『マインドマップ 問題解決』『マインドマップ会議術』(ともにダイヤモンド社)。 クリエイティブマネジメント 公式サイト http://www.creative-management.jp
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