[3]ドラッカーの仕事術「3本の矢」→「自由」であること


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      ▼[3]ドラッカーの仕事術「3本の矢」
       →「自由」であること
    

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こんにちは、「1枚の学校」の高橋政史です。

ドラッカーの仕事術「3本の矢」

知識労働者の3つの特徴、

 1.「目的」にフォーカスする。
 2.「自由」であること。
 3.「教える」ことができない。

今日は、

2.「自由」であること

をお届けします。

※前回、前々回のメルマガ
の全文はこちらでご覧いただけます。
まだのお読みになられていない方、
前回の内容を復習したい方はぜひご一読ください。

【[1]ドラッカーの仕事術「3本の矢」
   →ドラッカーと「格差社会」】

http://blog.creative-management.jp/?p=20

【[2]ドラッカーの仕事術「3本の矢」
   →「目的」にフォーカスする。

http://blog.creative-management.jp/?p=43

さっそくはじめましょう。

————————-<本文はここから>————————-

◎「自由って、何なんでしょうね?ドラッカーさん」

 「自由って大事ですか?」

と聞かれたら、多くの人は「YES!」と
答えるかと思います。

では、

 「自由って何?」

と聞かれたら、あなたなら
どう答えますか?

「自由」というテーマは、
学者がその生涯をかけて
挑んでもたどり着かない迷宮。

だから、私が「自由」とはこういう
ものですよ。といっても、その言葉は
無力です。

でも、それをわかった上で、
「自由」というテーマについて思考を
巡らせてみることにしました。

水先案内人であるドラッカーとの
対話を通して、私なりの考え方をお伝え
します。

ドラッカーには「自由」について
明確な定義がありました。

ドラッカーの考え方のベースには
いつも「自由」がありました。

ドラッカーにとって「自由」は特別なものでした。
それはドラッカーの生い立ちによるものです。

ドラッカーが生まれ育った当時のヨーロッパは、
ナチスの脅威やファシズムの台頭で、
人びとは「恐怖」が幅をきかす専制の
のもとで過ごしていました。

その後、ドラッカーは「自由」の国アメリカへ
逃れます。

「恐怖」が幅をきかす社会から
「自由」が当たり前の社会へ。

「自由」の対義語は「恐怖」。

いまの時代、いまの日本、いまの生活。
戦中・戦後の貧しかった日本人のような
「恐怖」はありません。

でも、仕事や人生の局面で、
「恐れから行動できない・・・」
ということはありませんか?

たとえば、就活、恋愛、結婚、転職、起業など。
人生のターニングポイントなる局面だけでなく、
日頃の人間関係においても「嫌われたくない・・・」
とか、「怒られたらどうしよう・・・」と、
「恐れから行動できない・・・」ということは
あります。

「行動できない・・」とき、
そのかたわらには「恐怖」がいる。
「恐怖」が幅をきかせる場所では
「自由」はその力を発揮することができません。

お恥ずかしながら、私自身、長い間、
「恐怖」から「選択」をしてきたような気がします。
そこには本当の意味での「自由」はありませんでした。

どうしたら、
「恐怖」からの「選択」から抜けだし
「自由」に自分の力で歩んでいくことができるのか。

その答えをドラッカーは、教えてくれます。

◎自由とは「責任ある選択」

ドラッカーは「自由」を次のように
定義づけています。

 「自由=責任ある選択」

「自由」のコインの裏側には「責任」がある。

「自由」に生きる。とは、

 ・好き勝手に生きるのでもなければ、
 ・自分の殻に閉じこもって生きるのでもなければ、
 ・社会や人のせいにして生きるのものでもありません。

つまり、自分ですべてを「選択」し、
「選択」した結果について、すべて自分で「責任」をとる。
これが「自由」なのです。

「選択」=「決める」

自分の「これから」を決めてくれる、誰かはいません。
自分で「選択」するしかありません。

もし、「選択」することを放棄して、日々、流されて
生きているとしたら、その場所では「自由」は力を
発揮することができません。

「自由」になるためには、
「責任」=他の人に代わって重荷を背負うだけの
「覚悟」があることが求められます。

よく日本人は責任を負いたがらないと言います。
そのいかんにかかわらず、知識社会では「責任」
を自らを追うことが求められます。

知識社会での仕事のルール、

「自由」であること。

自ら「責任」という荷を背負う者に
幸運の女神は微笑む時代。

「責任」を逃れ
「選択」せずに日々をなんとなくやり過ごしていると、
「恐怖」が「自由」を追いやり幅をきかせるようになっていく・・・。

そうなると、
いつも、いつも、

 ・「自分にできるかどうか不安・・・」
 ・「もし失敗したらどうしよう・・・」
 ・「なぜか行動できない・・・」

という状態で時間が過ぎ去っていきます。

そこに「責任ある選択」があるかどうか。
これが「自由」であるかどうかを決めます。

◎「自由」と「目的」と「覚悟」

ドラッカーの

「自由」=「責任ある選択」

このひと言は「自由」の国アメリカでは
当たり前のルール。でも、日本には
その土台はありません。

土台がないところに新しい建築物が
建たないように、知識社会では、
その行動の土台に「自由」=「責任ある選択」が
なければ、高い成果は期待できません。

工業化社会では、
ジャパン・アズ・ナンバー1の日本に負けたアメリカ。

知識社会では、ネットをはじめ多くの分野で
日本に天と地をつけて日本を引き離しているアメリカ。

その理由は「土台」にありました。
知識社会における仕事のルール、

 「自由」であること

建国以来、このルールをずっと追い求めてきたアメリカ。
ずっと以前から「自由であること」が当たり前だった国アメリカ。
一方、いまだ自由が地に足のついていない日本。
その差が、知識社会における個人、国の豊かさに
大きな格差をもたらしてきています。

日本には、そもそも「自由」と
いう考え方はありませんでした。
「自由」という言葉も輸入モノなら
「自由」という考え方も後付けのもの。

だから、知識社会に突入した今、日本では
みんなが「自由」というサーフボードをうまく
のりこなせなくて、もがいている・・・。

これが私の実感です。

それは、かつての私のように。
「自由」になりたくてもがいているけど、
「責任」を背負うだけの「覚悟」がなくて、
結局、いつものパターンを繰り返すだけ。

でも、いまでは「自由」であるために
自分で「責任」を背負う「覚悟」が
あります。まだ「小さな覚悟」です。

小さな覚悟でも、毎日、毎日、
育ててあげれば、それは自分の揺るぎない
「土台」となり、「自由」に生きる大地
となります。

「小さな覚悟」を育むために大切なことが
「たった1つ」あります。それは、

 ★「目的」にフォーカスする

ということです。

「自分の目的(ゴール)はこれ!」

と決める。
そして、その実現に向けて行動する。
行動の結果の責任はぜんぶ自分が背負う。
そこに、何が待ち構えていようとも。

「目的」にフォーカスするためには
欠かせない2文字があります。

それが「覚悟」です。

以上を整理すると、

知識労働で成果をあげる。

 ・そのために、「自由」であること
 ・そのために、「目的」を決めること
 ・そのために、「覚悟」を決めること

それは、知識社会を生きぬく上で必須科目です。

最後に、ドラッカーのこの言葉を紹介しましょう。

「単に好きなことをするだけでは、自由はもたらされない。
 気ままにすぎない。それではいかなる成果もあげられない。
 いかなる貢献も行えない。自らの貢献とは何かという問い
 からスタートするとき、人は自由となる。責任をもつが
 ゆえに自由になる。成功に必要なものは責任である。
 人は責任にフォーカスするとき誇りと自信を得ることができる」

 ★自由=「責任ある選択」

「これから」を自らの手で自分の道を
切り拓く際の指針にどうぞ。

明日は、ドラッカーの仕事術「3本の矢」

 3.「教える」ことができない。

をお届けします。

楽しみにしておいてくださいね。

高橋政史 の紹介

高橋政史(たかはし・まさふみ) クリエイティブマネジメント株式会社 代表取締役。1967年、群馬県高崎市生まれ。メーカー勤務時代に3tトラック1台分の営業資料を畳4畳半ほどにスリム化。その後、香港のマーケティング 会社のCOO(取締役)を経て、戦略系コンサルティングファームにて経営コンサルタント。現在、戦略立案から会議・報告書・プレゼンまで、すべての仕事をフォーカスする「仕事のGPS」研修を実施。主な導入実績は、IT企業、金融機関、通信会社、商社、外資系金融機関、自動車メーカー、事務機器 メーカー、通販会社、流通企業、精密機器メーカー、医療機関他。 また、【読み・書き・プレゼン「1枚の学校」】を主催。ビジネス・パーソン、経営者、教育関係者、医師、現役官僚、大学教授まで、幅広い層が参加している。 著書 『100のスキルよりたった1つの考え方で仕事が変わる』(最新刊4月15日発売)『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』(11刷5万部突破)『必要な知識を15分でインプットできる速読術』(クロスメディア・パブリッシング)、『マインドマップ 問題解決』『マインドマップ会議術』(ともにダイヤモンド社)。 クリエイティブマネジメント 公式サイト http://www.creative-management.jp
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